財務省統計局のデータによれば、2025年6月30日までに実行された外国直接投資(FDI)は推定117億2,000万米ドルに達し、2024年同期比で8.1%増加し、2021年~2025年の期間における最高水準となった。

新規登録資本・増資・出資のいずれも大幅に増加

  • 登録FDI総額(新規登録、増資、出資・株式取得を含む)は215億1,000万米ドルを超え、前年同期比32.6%増。
  • 新規登録資本:1,988件、約93億米ドル(案件数+21.7%)。
  • 増資:826件、約89億5,000万米ドル、前年同期の2.2倍。
  • 出資・株式取得:1,708件、32億8,000万米ドル(+73.6%)。

FDIを最も多く誘致した分野

  • 製造・加工業:約120億米ドル(総額の6%)。
  • 不動産業:約51億7,000万米ドル(24%)、前年同期の2倍超。
  • その他の分野:専門活動、科学技術、給水・廃棄物処理。

FDIを主導する国・地域

  • シンガポール:46億米ドル(総額の4%)。
  • 韓国:30億米ドル超、前年同期の2倍超。
  • 中国、日本、マレーシアはそれぞれ25億5,000万米ドル、21億5,000万米ドル、15億9,000万米ドル。
  • マレーシアは、ハノイのイエンソー・パーク案件で11億2,000万米ドルの追加調整があり、大幅に増加。
  • スウェーデンは、ザライ省における10億米ドルのリサイクルポリエステル製造コンプレックス案件で注目。

最大の資本誘致先となった地方

  • ハノイ:36億6,000万米ドル(総額の17%)、前年同期の8倍。
  • バクニン省:31億5,000万米ドル(+1%)。
  • ホーチミン市:27億米ドル、前年同期の2倍。
  • 上位6地方(ドンナイ省を含む)が全国総額の62%以上を占めた。

世界経済が変動する中での前向きな傾向

新規案件数、増資件数、出資・株式取得取引の3つの重要指標がいずれも増加した。これは、新規案件だけでなく既存案件の規模拡大を通じても、外国投資家がベトナムの投資環境に信頼を寄せていることを示している。

ベトナムの海外投資

6か月間で、ベトナムは新規案件86件、増資18件、総額4億8,710万米ドルとなり、前年同期の3.5倍超となった。